投資銀行の本格的LBOモデル作成方法をエクセル付きで解説10

今回はmixed accountと運転資本の計算、およびバランスシートの構築を行います。これらのステップはオペレーティングモデルと基本的には同じなので、異なる部分を中心に説明していきます。

ステップ8:設備投資や資本等(mixed account)と運転資本を計算し、減価償却をISにリンクさせる

mixed accountの計算方法はオペレーティングモデルと同じ

mixed accountの計算方法は、設備投資金額などの前提条件を別のシートではなく、mixed accountの計算セルの近くに置いていること以外は、オペレーティングモデルと変わりませんので、詳細な説明は以下のリンクを参照してください。

ステップ3:設備投資や資本等(mixed account)と運転資本を計算し、減価償却をISにリンクさせる

ステップ9:バランスシートを(BS)を構築する(ただし、現金と有利子負債は空欄のまま)

mixed accountと運転資本の計算結果を用いてBSを構築する

このステップでは、ステップ6で計算した買収直後のBSに対して、将来のBS残高を加えていきます。BSのほとんどの項目はステップ8のmixed accountと運転資本で計算済みなので、それらの値をリンクさせていきます。

その他流動資産など計算していないものについては、売上に対する比率などの前提を置ける場合は前提を置いて計算しますが、売上等との相関が見られず、残高も安定的と思われる場合には実績値を横ばいでおくということでもよいと思います。

下の図の黄色でハイライトしているセルは、今の段階では空欄のままにしておくセルです。前にも書きましたが、一旦空欄にして後から入力するセルはハイライトしておくと後で見やすくなります。

LBO-貸借対照表

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コメント

  1. 初心者モデラー より:

    いつもありがたく拝見させて頂いております。
    BSの非支配持分について質問です。
    こちらの非支配持分ですが、SPCが100%の買収をしている場合には発生しないものなのかなと考えたのですがいかがでしょうか。

    1. 壁道さん より:

      非支配株主持分は、被買収会社が保有している持分比率100%未満の子会社株式(=SPCから見ると孫会社)に関するものです。このため、SPCが被買収会社を100%買収したとしても、孫会社には少数株主が存在し続けるため、買収後も被支配株主持分は発生します。

      1. 初心者モデラー より:

        ありがとうございます、理解できました。

  2. Prep より:

    お世話になっております。
    優先株式の計算式について、「前年の優先株式-優先株式への配当(マイナス値)」として優先株式への配当額を足している理由を教えていただけますでしょうか。
    買収対象会社が調達した額であるBS上の優先株式に対して、買収対象会社から優先株式保有者に支払う(=買収対象会社のキャッシュが出ていく)配当金が足し戻される理由を理解できておりません。

    1. 壁道さん より:

      説明が不足しておりましたが、資金調達と資金使途欄(59行目以降)に、”優先株(PIK配当)”と記載しており、優先株の配当は現物配当を想定しております(PIKはPayment-in-Kindの略で現物配当を指します)。このため、優先株の配当はキャッシュの流出にはならず、優先株の残高増加となります。

  3. TT より:

    お世話になっております。
    初心者質問で恐縮です。
    持分法による投資の受取配当金がマイナスなのは何故になりますでしょうか。

    1. 壁道さん より:

      持分法利益の処理は、持分法による投資勘定は、持分法適用会社の当期純利益×持分だけ毎期増減しますが、当期純利益から配当が支払われる場合は受取配当金勘定で処理するため、持分法による投資勘定からその分マイナスされます。
      詳しくは以下リンクの2(2)③と⑤で仕訳をご確認ください。
      https://www2.deloitte.com/content/dam/Deloitte/jp/Documents/get-connected/pub/atc/201909/jp-atc-kaikeijyoho-201909-03.pdf

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